2011-01-01から1年間の記事一覧

有川浩『図書館戦争』『図書館内乱』角川文庫

評判はかねてから聞いていたが手に取るチャンスのなかったシリーズを、文庫化を機に読む。おお、今さらではあるが、これは大当たり。 とんでもない設定だけど、その中で自由自在にキャラクターが動き回っている、無条件で楽しいエンタテイメント。特にセリフ…

有川浩『阪急電車』幻冬舎文庫 春日旬(原作:結城浩)『数学ガール フェルマーの最終定理(1)』MFコミックス 仁木悦子(若竹七海編)『子どもたちの長い放課後 YAミステリ傑作選』ポプラ文庫ピュアフル ポプラ文庫の仁木悦子復刊は結構続くなあ。今回も書…

京都に行く時はなぜか必ず寄ってしまう三条京阪のブックオフにて

秋梨惟喬『もろこし銀侠伝』創元推理文庫 光原百合『最後の願い』光文社文庫 宮脇俊三『鉄道旅行のたのしみ』角川文庫

有川浩『図書館戦争』角川文庫 有川浩『図書館内乱』角川文庫 北森鴻『香菜里屋を知っていますか』講談社文庫 鯨統一郎『新・日本の七不思議』創元推理文庫 西原理恵子『西原理恵子の「あなたがいたから」―運命の人鴨志田穣 (NHK「こころの遺伝子」ベストセ…

全国乗りつぶしの旅に行ってました。

原武史『鉄道ひとつばなし3』講談社現代新書

様々なジャンルのミニエッセイが詰まっている中で、やはり一番冴えているのは近現代史の出来事を鉄道という視点から語る部分(第2章や第6章)だろうと思う。ところどころ、生まれ育った西武沿線に対する屈折した感情が見られるけど。

山崎将志『仕事オンチな働き者』日経プレミアシリーズ

真っ正面から自己啓発書として読むよりは、軽いエッセイとして読むのがよい。3章の「「やるべきこと」は結局やらない」の章は、いろいろ身につまされた。特にこれを読んだのが3.11の地震の直後だっただけに。

森見登美彦『恋文の技術』ポプラ文庫

突っ走ったモノローグの文体に味がある森見登美彦だけに、全編書簡体の小説と来ればその味を思う存分堪能できるわけで。書簡体小説というアイデアを考えて登美彦氏に書かせてしまったポプラ社の編集さんナイス。そして9章の「失敗書簡集」は、電車の中で読…

青木直史『冗長性から見た情報技術』講談社ブルーバックス A・バークリー(西崎憲訳)『第二の銃声』創元推理文庫 原武史『鉄道ひとつばなし3』講談社現代新書 森見登美彦『恋文の技術』ポプラ文庫 山崎将志『仕事オンチな働き者』日経プレミアシリーズ

流星通信さんのミステリ新刊情報更新が止まっていて、ちょっと困っている今日この頃。ミステリ系新刊情報は素直にbk1あたりに行くべきか……。

米澤穂信(原作)山崎風愛(構成)おみおみ(作画)『夏期限定トロピカルパフェ事件(後)』Gファンタジーコミックス

原作の最大の見せ場、パフェを前にした「対決」の描き方がナイス。良いコミカライズ。さて、「秋期限定」もマンガ化されるのだろうか。そもそもその前に「冬期限定」の原作は出るのか?

新谷かおる『クリスティ・ハイテンション(6)』MFコミックス

オリジナルエピソードながら引き続きの安定感。いやこれは結構なホームズ・パスティーシュ・シリーズになりそうだ! どうかこの調子で「語られざる事件」をマンガ化していってほしいもの。

梅田望夫『どうして羽生さんだけが、そんなに強いんですか?―現代将棋と進化の物語』中央公論新社

過去の対局や戦法について、盛んに研究が進むようになった、最近の将棋界の動向についてはあまり詳しくなかったので、新鮮な驚きとともに面白く読んだ。そして、やっぱり羽生はすごい。

池田邦彦『シャーロッキアン!』双葉社アクションコミックス

シャーロッキアン的蘊蓄の解決が、現実のドラマに関わっていくという趣向は、ところどころに多少強引なところはあるが面白い。さて、後続の展開はどうなるか。

ほあしかのこ『新・鉄子の旅(2)』小学館IKKI COMIX

だいぶこなれてきたかなという印象。さて、そろそろこのシリーズの軸が欲しいなあ。『鉄子の旅』は、キクチさんと横見さんの「緊張感」がいい味を出していたわけだけど。

中村明日美子『鉄道少女漫画』白泉社

小田急。電車ネタというだけで手に取ってしまったが、爽やかな恋愛があふれる良い作品集。これは思わぬ拾い物。

ミステリー文学資料館(編)『江戸川乱歩に愛をこめて』光文社文庫

こういうテーマもののアンソロジーは、それこそホームズとかでもよくあるけど、収録作がバラエティに富んでいるのはやはり乱歩ワールドの幅広さか。面白い。

西原理恵子・佐藤優『週刊とりあたまニュース 最強コンビ結成!編』新潮社

サイバラのネタのヤバさが3割増のような気がする(笑)。これでもう少し、コラムとマンガが互いにツッコミを入れるようになると、しみーハカセとのお勉強シリーズを超える真の「最強コンビ」になるぞ。

夏海公司『なれる!SE3』電撃文庫

今度は提案編。スーパーエンジニアが超人的な力で一発逆転というのはラノベとしては非常に正しい。しかし、悲しいかな自分の仕事に引きつけて読んでしまい、こういう「無茶」なやり方じゃ会社も社員もみんな持たないぞ、という感覚が先にくるのが職業病。

桜庭一樹『GOSICK VII ーゴシック・薔薇色の人生ー』角川文庫 末次由紀『ちはやふる(12)』講談社Be・Loveコミックス 土屋賢二『ツチヤ教授の哲学講義 哲学で何がわかるか?』文春文庫 他にも買った本もあるような気もするが、ひとまず確実なところを。 『G…

ずっと仕事やら何やらでバタバタしてましたが、こちらはまったくの無事です。

池田邦彦『シャーロッキアン!』双葉社アクションコミックス 梅田望夫『どうして羽生さんだけが、そんなに強いんですか?―現代将棋と進化の物語』中央公論新社 北村薫(原作)『まんが このミステリーが面白い! 北村薫ミステリー傑作選 (ぶんか社コミック文…

怒濤の仕事が一段落。まだまだ余談は許さないが少しでも休む。というわけで気分転換は本屋。他にも買った本があったような気がするがひとまずまとめ。

夏海公司『なれる!SE2』電撃文庫

2巻は開発vs運用という業界定番の構図を持ってきつつ、1巻に比べるとぐっと物語が広がった感じで面白くなってきた。ラノベとして面白い世界観ができあがりそう。3巻は既に手元にあるけど、この先どう持っていくのかな。トラブルシューティングの緊張感と…

夏海公司『なれる!SE』電撃文庫

あああこれは平常心では読めなかったよ……。曲がりなりにもIT関連の業界にいて、しかも主人公の桜坂くんと似たような経験のある私にとっては、「お話の世界」と割り切れない妙にリアルな本だった……。 しかしこれ、特にIT系に関わりのない一般の読者さんから見…

今尾恵介『消えた駅名 駅名改称の裏に隠された謎と秘密』講談社+α文庫

こう言った本は、自分の身近な駅とか行ったことのある駅の変遷を追いかけて読むだけでも、いろいろ発見があって楽しい。ちなみに私は「聖蹟桜ヶ丘」の由来を初めてちゃんと知った。

松波成行・牛山隆信『酷道vs秘境駅』イカロス出版

非常にマニアックな対談なのだが、一方で「視野の狭さ」を感じさせないのは、安易な「廃線反対」「高速建設反対」論を採っていないこと。お二人とも道路なり鉄道の「歴史」からもアプローチしているからか、酷道も秘境駅も社会の仕組みの中で成立しているこ…

図子慧『晩夏』創元推理文庫

「レーベル買い」してそのままになっていたのを読んでみたのだが、おお、これは実に端正なミステリ。どこか透明感のある世界の中で、謎と感情の綾が重なり合って、非常に私好み。 創元の国内もので、特に何の脈絡も無くひょいっと復刊文庫化されるものはなか…

ミステリー文学資料館(編)『江戸川乱歩に愛をこめて』光文社文庫 中村明日美子『鉄道少女漫画』白泉社 ほあしかのこ『新・鉄子の旅(2)』小学館IKKI COMIX 毎度買っている、ミステリー文学資料館の傑作選と、女性作家の鉄道マンガ(しかし方向性は真逆)…

天久聖一『こどもの発想。「コロコロバカデミー」ベストセレクション』アスペクト

わはははは。これ、大喜利的な「うまい!」回答を楽しむというよりも、万国共通永久不変の「ガキんちょ脳」を笑いつつ懐かしむ本ですな。 男子という奴には、中二病的邪気眼を発動させたり脳みそがエロまみれの時代の前にあたる、ちょうど小学校高学年ぐらい…