in London

で、実はロンドンで大量に本を買ってしまった。英語の本をすらすらと最後まで読み通せるなんてことはないので間違いなく積ん読になるのだろうが、日本では見たことがないホームズ本を見かけてしまうとそれはもう……。
というわけで、スーツケースにぎっちり詰め込んで日本に持って帰ってきた本を順次ご紹介。

The Case Notes of Sherlock Holmes

The Case Notes of Sherlock Holmes

Sherlock Holmes Museumで買った一冊。ホームズの「記録簿」という体裁を取っていて、事件の中で出てきた手紙とか電報とか新聞記事が「復元」されている。特に気に入っているのが、『マイアミ沖殺人事件』みたいに、新聞やはがきの「現物」が封入されていること。これはマニアにはたまらない一品。ただ、手紙などは手書きの体裁を取っているので、なおさら読みにくいのだが。


The Moriarty Papers: The Schemes and Adventures of the Great Nemesis of Sherlock Holmes

The Moriarty Papers: The Schemes and Adventures of the Great Nemesis of Sherlock Holmes

Foyles(イギリスの大型書店)で見つけて買った一冊。こちらは「モラン大佐が持っていた、モリアーティ教授のメモや日記」という体裁。聖典では直接名前の出てこない事件についても実は教授が裏で糸を引いていたとか、どうやらライヘンバッハでは教授も生き残っていたとか、聖典を超えた物語になっているようでこいつは面白そう。ただ、これまた手書きパートの多さが読解のネック。


The Silly Side of Sherlock Holmes: A Brand New Adventure Using a Bunch of Old Pictures

The Silly Side of Sherlock Holmes: A Brand New Adventure Using a Bunch of Old Pictures

町の本屋で安売りされていた一冊。シドニー・パジットのイラストをつなぎ合わせて、まったく逆方向のギャグ話を作ってしまったと言う一冊。最初は「大喜利」というか「これでボケて」系の本かと思ったが、どうやら一つのストーリーにはなっている模様。イラスト集として見ても面白いのかも。


Sherlock Holmes On Screen (Updated Edition): The Complete Film and TV History

Sherlock Holmes On Screen (Updated Edition): The Complete Film and TV History

これも町の本屋で売られていた一冊。戦前から現在に至るまでの映像化ホームズの全一覧。2011年の改訂版で、Robert Downey Jr.もBenedict Cumberbatchもばっちり収録ずみ!


The World of Sherlock Holmes (Pitkin Biographical)

The World of Sherlock Holmes (Pitkin Biographical)

なぜかウエストミンスター聖堂の売店で買った一冊、というよりはリーフレット。中身は一般的なガイド。


Sherlock: The Adventures of Sherlock Holmes

Sherlock: The Adventures of Sherlock Holmes

確かWaterstone(イギリスの書店チェーン)で買った一冊。中身はドイルの原作なのだが、なんとBBC Booksが版元のTV版Sherlockエディション。他の原作もこの二人が表紙になったバージョンでBBC Booksが刊行していて、かーなーりー欲しかったがさすがにやめた。


Buried For Pleasure

Buried For Pleasure

The Case of the Gilded Fly

The Case of the Gilded Fly

The Moving Toyshop

The Moving Toyshop

エドマンド・クリスピンの原作ペーパーバック。ロンドンのWaterstoneで"Buried For Pleasure"(『お楽しみの埋葬』)を見つけて買い、その後オックスフォードの安売り本屋で残り2冊(『金蠅』と『消えた玩具屋』)を見つけて衝動買い。結構向こうでは新刊本屋にクリスピンがあった。あと、マージョリー・アリンガムがやたらとあった。でも、カーとクイーンは一冊も見かけなかったなあ。


Professor Munakata's British Museum Adventure. by Hoshino Yukinobu

Professor Munakata's British Museum Adventure. by Hoshino Yukinobu

大英博物館で見かけて思わず買ってしまった。日本語版だとこちらですかね。
宗像教授異考録 15 (ビッグコミックススペシャル)

宗像教授異考録 15 (ビッグコミックススペシャル)

原作は全く読んだことがなく、予備知識無しで読んだがなかなか面白かった。自分が見た光景が出てくるというのもまた面白い。なお、こちらの版には、博物館の方が書いた「日本の漫画創世史概論」も付いている。


Literary London: A Street By Street Exploration Of The Capitals Literary Heritage

Literary London: A Street By Street Exploration Of The Capitals Literary Heritage

英国ミステリ道中ひざくりげ』で一押しのロンドン文学散歩ガイド。今回の旅にはミステリに特化した町歩きガイドである"Mystery Reader's Walking Guide: London"の方を事前に買っていたのだが、結局こちらも現地で買うことに。こちらの方は、ロンドンの通りや地名単位で説明が付されているので、もしかしたら町歩きにはこちらの方が良かったかも。


Book Lovers' London

Book Lovers' London

  • 作者: Lesley Reader,Simon Jones,Lesley Gilmour
  • 出版社/メーカー: Metro Pub Ltd
  • 発売日: 2010/07/09
  • メディア: ペーパーバック
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ロンドン市内の新刊書店&古書店&図書館のガイド。他にも、文学関連の博物館や、文学的な歴史名所も含まれているのが面白い。


The Rough Guide to Crime Fiction 1 (Rough Guide Reference)

The Rough Guide to Crime Fiction 1 (Rough Guide Reference)

Crime Fictionの棚で見つけて買ってしまった、ややビギナー向けのミステリ・ガイド。映像化されているものを優先して代表作をチョイスしている節があるが、取り上げているジャンルとしては「黄金期」「ハードボイルド」「私立探偵」「警察」「アマチュア」「シリアルキラーもの」「エスピオナージュ」「歴史もの」などなど、幅広くジャンルを取り扱っていてなかなか面白い。知らない作家もたくさんいるし。
で、最終章に「(イギリスから見た)海外作家」の章がある。ボアローナルスジャックウンベルト・エーコ、フレッド・ヴァルガス、ジョルジュ・シムノン、その他知らない作家もろもろ。で、日本の作家はいるかなーと探してみたら、Miyabe Miyukiの"All She Was Worth"。宮部みゆきの『火車』ですね。

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そう言えば、日本で買った新刊本のリストを長らく更新していなかったなあ、と。近いうちにアップします。