歴史上、最も経済効果をもたらした書物は?

きっかけは、デニーズに入ったらたまたま映画「けいおん!」フェアをやっていたこと。ホントに「けいおん!」のタイアップの範囲は広いなあ、こういう一般向けの業界にまでタイアップが広がるというのは、よっぽど「効果が確実に見込める」ということなんだろうなあと思い、ふと考えたのがタイトルの問い。
歴史上、最も経済効果をもたらした書物は何だろう?


経済効果というのは、もちろん本自体の直接の売り上げだけでなく、アニメ化・ドラマ化・映画化・舞台化・ゲーム化、関連グッズやサントラ、「聖地巡礼」的な観光資源化など、周辺的に生まれた市場もすべて含む。
もっとも、「産業が生まれ金が動いた」という点で言えば、『聖書』か『コーラン』か『共産党宣言』で決まりだと思うので、一応文芸書・娯楽書に限定。
いろいろ列挙してみると……。

  • 「全世界で聖書の次に売れている書物」とよく言われる、シャーロック・ホームズもの。その真偽はともかく、洋の東西を問わず読まれている本というのは確かに他に思いつかない。関連商品も多いし、メディアミックスも盛んにされているが、市場規模としてはどうなんだろう。
  • 小説だと、「赤毛のアン」なんかは、メディアミックスもされているし「聖地巡礼」もあるけど、そこまで市場規模は大きくないか。
  • 無視できないのが『三国志演義)』。極東のごく一部でしか流行っていないだろうけど、千数百年の間、京劇になり講談になり、関帝廟や武侯祠に参拝客を集め続けたわけで、累積効果はバカにならんのでは?
  • 欧米だと、ギリシャ神話やアーサー王伝説みたいなものよりは、やはりシェイクスピアか。全世界でずっと上演されているし、ときおり映像化もされているし、出身地は観光地化しているし。特に「経済効果の大きかったこの一冊」に絞ると何になるんだろう。
  • 「市場規模」という点でいえば、ディズニーのキャラになった作品の方が大きい気もする。ミッキーマウスは小説由来ではないから除くけど、『くまのプーさん』とか『不思議の国のアリス』とか。
  • もちろんマンガも忘れてはいけない。世界で読まれている『ドラえもん』や『ドラゴンボール』か、今なお連載が続き映像化も盛んな『名探偵コナン』や『ONE PIECE』か、アメコミ系の『スーパーマン』か『バットマン』か、意外と『ピーナッツ』(スヌーピー)か。
  • もしかしたら、『けいおん!』の経済効果はこの辺の作品をあっさり超えてしまっているとか?「日経エンタテイメント」の記事では、『けいおん!』市場は150億円規模らしいけど……。


ギネスブックあたりに既に載っているのだろうか。どなたかご存知の方、他に思いつく方、いますか?