『ダ・ヴィンチ』よりも……

たまたまコンビニで見つけた『TITLE』という雑誌。並んでいる広告などから見るにターゲットは30代のエグゼクティブ向けで、普段はあまり縁が無さそうな雑誌なのだが、今月の特集が「完全無欠のミステリー!全280冊」だったので手に取ってみた。
これが非常に気合いの入った特集。文藝春秋から出している雑誌なので、そちらのミステリ系の人がかなり協力しているのだろう。作家インタビューやら有名人おすすめの一冊やら、「今年のミステリ総まくり」的話題やら、ミステリでおなじみのカクテルやクリスティ作品に登場するスイーツの数々やらと内容が充実している。本格からハードボイルドまで、国内から海外まで、古典からラノベ*1まで、とにかくまんべんなく網羅しているのだ。下手なその辺のミステリガイドムックよりもよっぽど内容が充実しているので、見つけられた方は手に取ってみるべし。
一点だけツッコミ。堀井憲一郎が「このミス」と「文春ベスト」にランクインした作品の刊行月を集計して、「8月9月に出版すると有利ですよー」と書いている。残念ながら、出版社はその時期に隠し玉をぶつけるということを既に前からやっているのですよ。

*1:ラノベ解説部分を誰が書いているんだろうとよく見てみたら、蔓葉信博さんでした。