宮脇灯子『父・宮脇俊三への旅』グラフ社

鉄道紀行作家・故宮脇俊三の娘さんが書いた父親の回想録。飄々であり恬淡とした文章を綴った宮脇さんも、最晩年は筆力の低下から酒に溺れる毎日だったという話に触れ、改めて「老いと向き合う」ということの意味を考える。まず来る「両親の老い」に対し、一人暮らしをいいことに何となく逃げている私はきちんと向かい合うことができるだろうか。