この道はいつか来た道

サッカー日本代表を巡るあれやこれやを外野から見ていて思った。
これって、暗黒時代の阪神を思い出させないか?

  • 勝てない原因は決定力不足、特に「大砲」の不在*1
  • 名前だけで決まったとしか思えない監督人事。むろん采配には「?」がつく。
  • そして監督が辞めた後は妙な情報が乱れ飛んでバタバタ
  • いまひとつまとまりと活力の無いチーム
  • チームに活きのいい若手の顔が見えない*2
  • 誰もフロント(協会)がまともだと思っていない
  • どうにもしょっぱい試合続きで、こっぴどく批判する人も少なくないのに、それでもスタジアムは満員になるし視聴率も取れてしまう。

野球とサッカーを一緒にするなと怒る人がいるかもしれないが、どうも見覚えのある光景のように思えて仕方がない。
ではどうすればいいのか? 基本的にサッカーは門外漢なのであれこれ意見を述べる資格はないが、私の印象に強く残っている、そして何かの示唆を与えられそうなエピソードを一つ紹介。
ナベツネと並ぶ名物オーナーだったクマちゃんこと故久万オーナーが、星野阪神優勝の年のスポーツ雑誌でこんなことを言っていた。「これはほんまに外から監督を連れてこないかん」と本気で危機感を持ち、野村招聘という決断をしたのは、その前数年間に観客動員数が大きく落ち込み、球団の採算ラインを割りそうになったからだった。勝っても負けても応援してくれるのが阪神ファンと思ってあぐらをかいていたら、本当にこのまま愛想を尽かされてしまいそうな状況に直面して、タイガースという大切な財産を失ってはいけない、立て直さなければいけない、と思ったとのこと。

*1:先発で行けば藪、川尻、湯舟、野田、中継ぎだと伊藤敦規、葛西、遠山、田村などなど、暗黒時代も投手力は高かった。暗黒時代で唯一優勝を争った92年は、オマリーにパチョレックと助っ人外人が当たりで、さらに亀山に新庄が登場して攻撃力が一気に上がったのが好調の一因だった。

*2:起用する側と起用される側のどちらかが一方的に悪かったとは言えないが。