日本シリーズ第6戦:テレ東大喜び

うーん、完敗。誰が名付けたか完全に「内弁慶シリーズ」だな。
絶不調だが一応1度シリーズで登板しているし一年間投げ通した伊良部と、調子はまあまあでも故障上がりでいきなり初登板になる福原と、絶好調だけどやっぱり故障上がりでしかも中3日のムーアとを天秤にかけ、そこに信頼を重んじる星野監督ということを考えると、伊良部で行くというのはある意味予想通りだったとは思う。
結果はこうなってしまったが、先発がムーアだったら、あるいは福原だったらというのはあまり考えてもしょうがない気がする。誰が投げたとしても6回2失点で回ってくれればいいや、と思っていたはずなので。
それにひきかえ杉内が良すぎた。背番号47のせいか、どろんと曲って低めにぴったり決まるカーブが工藤そっくりに見える。城島の注文通りのところに球は行くし、あれじゃどうにもならない。おまけにいい当たりのライナーがことごとく野手の正面というのはどういうことだ。4回裏に村松の当たりを赤星がランニングキャッチしてゲッツーにしたあたりで流れが変わるかもと思ったが⋯⋯。
そうそう、ムネリンこと川崎もいい動きをしてたなあ。実はこのシリーズでなぜか一番印象に残っているダイエーの選手が川崎である。今日も2回一塁ヘッドスライディングを決めて盗塁も2つ、守備も軽快。おととい担架で退場しただけに心配だったがよかったよかった。
第2戦のように試合を壊すことはなかったからそれほど心配することもなかろう。泣いても笑っても明日か。思えば阪神ファン人生の中で、こんなにシーズンが長かったことはなかった。そのことに感謝しよう。


明日の新聞のあちこちで言われると思うが、これほど「ホームグラウンドの有利」が効いてくるシリーズはなかったと思う。地元に強いというのはファン冥利に尽きるに違いない。サンテレビのナイターも「トラトラタイガース」も見られず、そもそも気軽に甲子園に行けない関東在住の身がちょっと悔しくもある。
ダンカンがサンスポのコラムでこんなことを書いている。

 お互い地元でしか勝てない内弁慶シリーズといわれるこの選手権だが、俺はある意味、それこそ素晴らしいことではないかと思っているのだ。おらがチーム、フランチャイズを溺愛することの素敵さが、21世紀のプロ野球界の進むべき路を教えているのではあるまいか…。

まったく同感だ。