日本シリーズ第4戦:10人目の野手のひと押し

注文をつけるところはたくさんあるだろう。打線はまだまだだと思うし、井川も7回に急に崩れたのがもったいなかった。安藤もそんなに悪くはなかったはずなのに、第1戦の時の安定感はどこへやら、完全に独り相撲を取ってしまった。先発もリリーフも左腕に比べて右腕がいまいち。
あと、初回の赤星の盗塁は正直「うーん、これはやっぱり?」と言う感じでちょっと後味が悪いし*1村松のデッドボールも心配だ。
ダイエーの粘りも良かった。ホームに倒れ込むかのような7回の松中の激走はすごかったし、8回の鳥越のヘッドスライディングの気合も良かった。岡本の安定感は当分崩れそうにないし、新垣も決して悪くなかったと思う。敵ながらあっぱれ。

しかし今日はとにかく金本アニキ! 最初のホームランは難しいボールをバックスクリーンまで持っていき、8回には四球から盗塁して同点を演出。そして10回、「ウイリアムスに3イニングス目を投げさせるんだろうか⋯⋯。何とかここで決めてくれないかなあ」というところで、アニキらしい低く鋭い「打球がライトスタンドをひとまたぎ」! アニキ!本当にありがとう! 昨日の藤本のサヨナラでは出なかった涙がじわり⋯⋯。優勝の時にも見せなかった星野監督のものすごい喜びようと、赤星の時と同じようにアニキの身体を抱きかかえる監督の姿にまた涙が⋯⋯。
あと、非常にヤバイところで登板して見事なピッチングを見せた、吉野とウイリアムスにも拍手。あの高速スライダーが投げられるウイリアムスなら心配ない。
何よりも、「鳥越が打点をあげたら負けない」という伝説を打ち破ったからねえ! これはいろんな意味で大きいぞ!

7回からテレビの前を動けなかった。両軍全力の本当にいい試合が続いた。第1戦に続いて「これだけの試合を見せてくれたんなら負けても許せる」という気持ちだった。
それでもお願いだから、もう少し安心して見られる試合をしてくれないかなあ。監督が本当に倒れそうで怖い。試合後の勝利監督インタビューもちょっとしんどそうに見えたのは気のせいか。


そういえば、TBSの中継では、おそらくマイクの近くにいたのであろうダイエーファンのヤジ将軍の声を拾っていたのが面白かった。

*1:リガンのボーク?で差し引きゼロ、とはいかないか。