阪神ファンの長い一日

【試合前】昼ごろから妙に落ち着かない。期待と不安が入り交じる中、MXテレビをつける。スタメンに入っていない今岡の具合と、伊良部の立ち上がりを気にしながらプレイボール!
【1回表】先頭打者にいきなり二塁打を打たれるあたり、今日も伊良部の立ち上がりは少々不安定だ。そこで藤本のファインプレーが飛び出す。守備であれこれツッコまれ続けている藤本が見せた気合いのファインプレーに、今日は行けそうだという期待が高まる。昨日までのちょっと集中力を欠いた試合とは違う予感。
【3回表】いい当たりではなさそうだったシーツの打球がレフトスタンドに飛び込むのを見て、天を仰ぐ。今日もまた後手後手の展開なのか。
【3回裏】広島先発河内を攻めて二死満塁。金本アニキに期待するがいい当たりの二ゴロ。今日もダメかという予感がやや優勢になる。
【5回裏】二死二塁。「引っ張るなー、右へ流せー、右へ!」と念じながら打席の沖原を見守っていると、願いが通じたかきれいにライト前へタイムリー。一点差になって、がぜん「これは行けるか?」ムードが高まる。
【8回表】代わったリガンが無死一、二塁→二死満塁のピンチを切り抜ける。「ピンチのあとにチャンスあり」の格言よ実現してくれと念じる。
【8回裏】念じていた矢先に片岡の同点ホームラン! 思わずテレビを前に立ち上がってガッツポーズ。今後片岡のファンファーレで「リフォームリフォーム」と歌う恩知らずは抹殺することを誓う。そのまま二死満塁に持ちこみ、桧山を迎えた大事なところで「お知らせの後引き続き中継を続けます」のテロップ。念のためラジオをつけたら、この大事なところでMXテレビが予告通りいったんCMに切り替えおった。それと同時にラジオから「桧山打ち上げた〜」の声。MXテレビがCMを挟むから凡退したんだと八つ当たりする。
【9回表】死球から招いた一死二塁のピンチを安藤がピシャリと抑える。ここで「もしかしたら次で決まるかも」と思い立ち、ビデオに録画を始める。
【9回裏】予感が的中。これぞ今年のタイガースという展開、赤星のサヨナラ打に飛び上がる。思わず涙がにじむ。連敗のイライラが吹っ飛ぶどころか、阪神を応援し続けて心から良かったと思う瞬間だった。
【試合終了後】ノイズがやたらと入るわが家のおんぼろビデオで撮った9回裏の様子をつい3回も見てしまう。大人と子供みたいな伊良部と赤星が抱きあう姿にニヤリとし、監督が目を潤ませながら赤星を抱きかかえる姿にこちらも涙ぐむ。横浜−ヤクルトはいつの間にか横浜が逆転し大量リード。これはもしかしたらもしかするぞと思い、さっさと夕飯を済ませ、タイガース缶の缶チューハイを祝杯用に買ってくる。MXテレビ経由でサンテレビ優勝特番をつけ、一緒に乾杯をしながらその時を待つ。それにしても福本のおっちゃんはオモロイ。
【横浜−ヤクルト戦終了後】横浜デニーがヤクルト真中を打ち取りゲームセット! ついに優勝! しかし優勝の感慨に浸るよりも、東京のどの局で胴上げの中継をするのか分からない。それゆえその場で感慨に浸る暇もなくビデオデッキのリモコンをいじる。ついさっきまで世界柔道を中継していたフジテレビが甲子園の映像に切り替わったのを発見し、あわてて録画を始める。そして胴上げとインタビューを堪能。笑いを取りつつ泣かせてくれる監督のコメントにまた涙がじわり。誰が何と言おうと、今日の監督はかっこよかった。
【ビールかけ】公式記者会見とビールかけはMXテレビ経由サンテレビで固定。ただビールかけ中継は、いつも監督に試合後のインタビューをしているABCの武田アナが大活躍したらしいニュースステーション経由テレ朝の方が面白かったようで、ちょっと失敗。久万オーナー話長すぎ。ビールかけにヅラやらフェイスペインティングやらコスプレ(?)で臨む選手に大笑い。桧山のビール瓶姿や、「18ネ〜〜ン!」などなど日本語で連発するオマリー特命コーチに笑ったが、やっぱり「打倒金本!」のハチマキでムキムキ筋肉姿のTシャツを着込んだ赤星&藤本がMVP。最初は藤本のハチマキ姿しか見えず、しかもビールかけ用Tシャツを着ていたので、「お、ここでアニキに『積年の恨み』を晴らす気だな(笑)」と思っていたが。
【深夜】サヨナラと胴上げの瞬間を各局ニュース番組でリレーして見ていたが、関東の悲しさよ、優勝特番はほぼスポーツニュース枠の中でおしまい。はてなダイアリーのサーバーも回復したようなので更新しようと思ったが、応援疲れに加えてたった一缶のチューハイが回って眠い。余韻を噛みしめつつ寝る。