鮎川哲也『サムソンの犯罪』創元推理文庫(ISBN:4488403093)

創元推理文庫版〈三番館〉シリーズ第2巻。「走れ俊平」がベストか。短編でアリバイ崩し物の本格、しかも安楽椅子探偵の趣向で、というのは案外難しいと思うのだが、このシリーズは佳作ぞろいで安定感を感じる。
気になったのが「走れ俊平」のマージャンのくだり。「今年になってからツキが廻ったのか」妙に調子のいい相手に対しての負けの合計が一千万近くになるなんて、一体どんなレートで打ってるんだ。