2004-02-03から1日間の記事一覧

有栖川有栖『スイス時計の謎』講談社ノベルス(ISBN:4061823167)

短編ミステリというのは極論を言えばどれも一発ネタだと思う。それを一発ネタと思わせないように演出を巧みに施すことができる人が「短編の名手」なのだろう。 さて、有栖川有栖はこと短編に関してはあまり評判がよろしくない。おそらくそれは、フェアプレイ…

去年今年貫く棒のごときもの

節分の日に恵方を向いて太巻きを黙って食べる、という関西の風習を初めて知ったのは、柴田よしき『貴船菊の白』を読んだ時だった。その時は世の中には知らない習慣がいろいろとあるものだなあと思ったが、いつしか関東でもコンビニを中心に節分用の太巻きが…