伊東乾『指揮者の仕事術』光文社新書

観衆に最高の音楽を届けるために指揮者が使うありとあらゆる手段を紹介している一冊。この「ありとあらゆる手段」を、科学の眼からも切り取っている所が非常に興味深い。「のだめカンタービレ」でも指揮者の大変さがいろいろ書かれているけど、実際はさらに大変なのね。芸術的な感性一辺倒では到底だめで、人間力だったり音響学だったり国語力だったり身体科学だったり、まさしく総合力が必要なんだな、と。