素顔の仙ちゃん

当然のことながら、日テレでやっていた、スーパーテレビ特別版「優勝目前・完全密着 誰も知らない星野仙一」を見た。

惚れた。改めて星野仙一という男に惚れた。
一番印象に残ったのが、行きつけの喫茶店でサインを書いて握手をしてあげた小さな女の子を見る星野監督の笑顔。あれを見て、「ああ、怖いイメージが先行しているけど、本当は心優しき人なんだな」と改めて思った。いろいろなエピソードよりも、「星野仙一」という人を最もよく映しだした一コマだった。
人々が喜ぶ顔を糧に、恐れず困難に立ち向かっていく、その姿は見習わねば。

その他見ていて思ったこと。

  • 朝の散歩が日課で、遠征先でもやっているとのこと。そうか、6日の横浜戦はこの日課ができなかったから「グラウンドで二回も散歩をしに行った」わけね。
  • 監督行きつけの喫茶店でのなじみ同士の会話。いやあ、よくまあホンモノの監督に向かって「今年の阪神は四番がおらんのやな」と今年の阪神を評論することができるものである。それをちゃんと聞いている監督も偉い。
  • もっさんことモンキーこと藤本。金本にいつもイジられているのは有名な話だが、やっぱり監督にもどつかれるキャラだったのねー。ミスしてベンチに引っ込められて、監督からちょっと離れたところにそーっと座る時の表情とか、監督が何かに怒って藤本の座っていた前のベンチを蹴り飛ばしたときの驚いた表情とか、良い(笑)。熱烈な女性ファンが多いのもうなずける。ただ、いくら監督に「和田コーチの傑作」と言わしめたとはいえ、あまりにもチョンボが多いと来年はレギュラーが危ないぞ。オフは和田コーチに守備から走塁から鍛え直してもらいなさい(笑)。
  • 広島での試合後、星野・山本浩二・田淵の親友三人組が焼き肉屋で鉄板を囲むの図。会話を聞いていると本当に仲の良い親友なんだなあというのがうかがえる。ふと思ったのが、対戦カード中に両軍の監督同士が一緒に飲みに行くというのはいいんだろうか。もっとも、片方が勝って片方が負けたのに、何の遠慮もなく一緒に焼き肉をつつき、お互いのチームの成績についてぶっちゃけた話ができるというあたりがまさに親友なのだろう。
  • どうやら「ハルク」というあだ名がついたらしいルーキー久保田。ルーキーらしからぬふてぶてしい面構えとそれにふさわしいマウンド度胸でこわもてのイメージができつつあるが、話すのを聞いているとその辺の若者と同じような話し方をしていて、やっぱルーキーなんだなと改めて思う。その姿だけ見ていると普通の若者だが、マウンドに上がるとなんであんなに威圧感があるのだろう。
  • インタビューを受けていた金本アニキ。ユニフォームを脱いで黒のTシャツを着て、そこに金のネックレスをのぞかせるという格好が、思わず「その筋の人」に見えてしまった⋯⋯(アニキすみません)。

日テレ制作なのでどうなることかと思ったが、非常にしっかりしたドキュメンタリーになっていて良かった。これが原監督とか清原とか川相を取り上げるとグダグダになっちゃうんだろうな。