戸梶圭太『牛乳アンタッチャブル』双葉社(ISBN:4575234303)

敵役の悪辣ぶりではなく「激安野郎」ぶりを強調して主人公に感情移入させるところがいかにもトカジ流の勧善懲悪物語。登場する小物どもを見てると、しょせんこの世の人間は自分も含めてどいつもこいつも安い奴らだと嘆きたくもなるが、それでも妙に読後感がいいのが不思議。このノリにどうしても合わない人は絶対いるから無条件ですすめるわけにはいかないが、頭を空っぽにして楽しめ!
どうでもいい話だが「激安野郎」っていっぺんどこかで使ってみたいフレーズではある。