それではMYSCON6オフレポ

ちょっと早めに自転車を飛ばして会場へ。近くで追いついたひでさんと一緒に会場入り。ヘルパーになっていたアシェさんの案内で部屋へ。月田@幻影の書庫さんやmatsuoさんなどとちょこっと話す。
大広間に集合していよいよMYSCON6開始、そして太田忠司さんインタビュー。インタビュアーの杉江松恋さんが手際よく話を進めていくところに、やはり慣れている人は違うと感心。太田さんのお話も、時折笑いを交えつつも「物を書くと言うこと」に対するご自身の真摯な思いがうかがえて、とても良かった。
休憩時間にひでさん、月田さんと弁当その他を買い出し。腹ごしらえをして準備万端、全体企画へ。


全体企画「MYSCONなんでもベスト10」わが第9グループは七沢透子さん、進井瑞西さんの両スタッフに、水筒さん、山名耕作さん、よじろーさんの初参加の方々、既に1度ずつ全体企画で同グループになっているスズキトモユさんに今田恵さん、そして私でスタート。お題は「思わず旅行に行きたくなるミステリ」だったが、これが予想外に難航。『黒いトランク』を片手に筑豊本線に乗り、宗谷岬で流氷館を探し(しかも本当にその名前の土産物屋があった)、旅行の際は必ず「ご当地が舞台のミステリ」を持って行くようにしている私も、「これだ!」というものが出てこない。それでもそこそこ綺麗な形でまとまった。実は第9グループは日下三蔵さんが入っていたのだが、遅れて来られたので残念ながら全体企画の時間には間に合わなかった。そこで1ヶ所勝手に「日下枠」として空欄にしておいたが、後で日下さんがきっちり埋めて下さっていた。ありがとうございます。


今回は個別企画は2コマある。前半は海外ミステリ企画「MYSCON洋画劇場」へ。映画方面はほぼノーマークの私も存分に楽しめた充実の内容。パネリストの深川拓さん、政宗九さん、石井春生さん、進行の茗荷丸さん、それに素天堂さんにshakaさんと、みなさん薦め方がうまい。そして、手際よくまとめられたレジュメは大いに参考になる(企画終了後も忘れてしまわないのが良い)。
休憩時間にちょっと大広間に降りて行き、めぐんさんとご挨拶。
め「どうもー、はじめましてー」
ト「どうもはじめましてー。ピッチャーデニー!」
め「そうそう、今日の千葉マリンには行っておくべきでしたよー」
ト「え?なんでですか?」
め「ロッテがスンスケでホークスがナーギーの投げ合いだったんです」
ト「ええええええっ! そーれーはーくやしいなあ」
ちなみにここはMYSCON会場です(笑)。


続けて後半は、「児童向けミステリ企画」へ。テーブルの上にずらりと並んだ実物の本を手に取りながら、えんじさんとそらたさんが児童書の数々を紹介。「この本はですねー、えーと、テーブルのどこにあったっけ?」とカルタ取り状態になる。
夢水清志郎や名探偵チビーを知っているならば、児童向けミステリといってもあなどれないことは先刻承知。そこに、「いやこれはなかなかミステリとしてもあなどれなくてですね」と言われれば反応するなというのが無理。しかもそこに、北原尚彦さんが「それはホームズのパロディなんですよ」という本を何冊も出してくる。これからは児童書棚もしっかり押さえなくちゃ。また、「ズッコケ三人組」以前・以後できれいに年代のラインが引かれることが発見されたのも面白い。


個別企画終了後、大広間へ。初めて古本オークションに顔を出す。最初はMYSCON大喜利が始まるまでのつもりだったが、結局最後まで残ってしまった。
「安値で落とせるならもらっておこうかな」という本に手を上げてはみるものの、ほっとんどアシェさんがかっさらって行ってしまった。あーた買いすぎでっせ。
本命で狙っていたのは戸板康二『車引殺人事件』初版with多岐川恭『お茶とプール』だったが、フクさんが本気で競りに来たので潔く撤退。
本命といいながら『車引』からあっさり撤退したのは、「フランス・ユーモアミステリ2冊セット」の次の本を1800円で落札していたから。

  • カミ(吉村正一郎訳)『ルーフォック・オルメスの冒険』出帆社
  • C・エクスプライヤ(秘田余四郎訳)『素晴らしき愚か娘』ハヤカワポケミス

狙いは『ルーフォック・オルメスの冒険』。ホームズ・パロディ本クエストの最難関のうちの一つであるこの本は、シャーロッキアンの端くれである以上何が何でも落とさないといけない本だった。ただ、それをちゃんと意識したのは競りが始まる前に現物が紹介された後だったのは秘密。

気がつけば大広間にはオークション関係者しかいなくなっていた。みんな大喜利に行ってしまったのか! 終わるや否やすぐに大喜利会場に駆け込むと既に超満員。
MYSCON教育委員会」と題された今回の大喜利、問題の出し方がいい所を突いているなあ。ぜひとも問題を公開してほしいもの。「おんもらきのきず」漢字で正確に書けますか?


大喜利終了時には既に2時を回っていたか。大広間に降りて里見さんやそらたさんとあれこれ話していると、大喜利メンバーの皆さまがどっと降りてくる。テーブルを囲んでいろいろと。
話がひとしきり落ち着いた所で、あたりを見回すとやけに人が少ない。どこか他の所で集中的に語っているのかな?と思い、上の煙草部屋に行ってみる。お、いましたいました。
と、飛び込んでみると、ことこさんがスパーク中。フクさんやひでさんを交えつつ、男女における「実用性」の違いについてここまで熱く語ることになるとは(笑)。おととしの「暮らしに萌える 点と線」よりもさらに高度な議論が展開されていたのでありました。
すっかり外も明るくなった5時半過ぎぐらいにちょろっとミステリ話に戻る。久しぶりに北村薫話ができたのでこれでもう満足。間もなく終了の時間となり、切り上げて大広間へ。今年は企画の時間が長かった分、語りの時間が短かったのが残念。
shaka代表の終了宣言の後、そそくさと解散。みなさんは朝食がてらどこか別の所に向かって話の続きをしているはずだが、私とひでさんはさっさと逆方向に帰宅。今年も一番早くMYSCON終了と相成った次第。


今回の反省としては、何より北原尚彦さんと一切話ができなかったこと。シャーロッキアンの端くれとしてはぜひともお話しておきたかったのに。せっかくサイン用の本も持って行ったのになあ。ちなみに一冊は『シャーロック・ホームズ秘宝館』。もう一つはとある講談社X文庫の本なのだが、これは一応伏せておこう。
スタッフの皆さま、お疲れさまでした。そして来年のMYSCON7も行きますよ!