雅楽ものや今泉文吾シリーズではなかったはず

『歌舞伎への招待』を読んでふと思い出したこと。
安珍清姫伝説を素材にした「娘道成寺」という演目では、舞台に吊られている大道具の鐘の中に役者が入るシーンがある。で、舞台で役者がこの鐘の中に入った後、鐘を吊り上げると中にいた役者が死んでいた、というミステリーを見た記憶があった。
まず思い出したのが酒井嘉七「京鹿子娘道成寺」で、手元の『「探偵春秋」傑作選』を開いてみると覚えていたトリックと同じだった。一つはこれで解決したが、もう一つ、土ワイか何かの2時間ドラマで、同じような趣向を映像で見た記憶があるのだ。この時のトリックが「京鹿子娘道成寺」と同じだったかは記憶がおぼろげで定かではない。うっすら覚えているかぎりはどちらかといえば物理トリックを使っていたように思うので違っていたような気もするし、そうでない気もするし。山村美紗あたりの原作で同じような趣向があって、それをドラマ化したという可能性もある。
何かご存知の方がいたら教えてほしい。