高い楽器は確かに音がいい

大学のオーケストラの部室から約1200万円相当の楽器が盗難
楽器をやっている人間にしてみると、実は自分が使っている楽器が「高価な」ものであるという自覚がほとんどない。練習のために毎日触っているので、極端に言えば日用品のような感覚になっている。たとえ600万のバイオリンであっても、「肌身離さず持ち歩いて厳重に管理して……」とまで神経質になることはあまりない(と思う)。だから、普通に部室の倉庫に置きっぱなしにしておくことが多い。
さらに、大学の、特に国公立の、しかもサークル棟のセキュリティなんてものは実にいい加減だったりする。その中でもオケやブラバンなどの部室だと、定価で数十万の楽器が無造作に置かれている。だから、バンドサークルも含めると、音楽系サークルの部室の盗難事件というのはわりあい耳にする。
私がサークル現役だったころ、別のオケだかブラスの部室が荒らされて楽器が盗まれたということがあった。ただ、その時に盗まれたのがなんとチューバだった。確かに大きいのでそれなりに値段は高いが、それだったら大きさの割に高い物も多いフルートを数本持っていくほうがよっぽど効率がいいのに、と思った。

さて今回の盗難事件。いろいろ見ていて思ったことが2つ。

  • 被害に遭ったオケのホームページでは被害状況を載せて情報の提供を求めている*1。ここで見る限り、バイオリンケース3つにビオラケース2つ、クラリネットケース1つが全被害のようである。こうしてみると、よくぞ600万のバイオリンを「ツモった」ものだ。オケだから倉庫にはバイオリンは数十個あったはずなのに。そのくせ、クラリネットは安いヤマハのを持っていっているのが分からん。
  • そもそも普通の大学のオケのメンバーで600万のバイオリンを使っているものなんだろうか。クラシックの弦楽器は一般的な楽器よりやや高めではあるが、それでも600万の楽器となるとプロか音大の人でないと使わないだろう。ここの大学のオケはセミプロクラスの人も来るぐらいのレベルなのか、あるいはトレーナーとして教えに来ていたプロの人の持ち物だったのか。

ここを見ているであろうオケ経験のある我が友人たちよ、教えておくれ。

*1:直リンクは控えておく。