昨日のあのネタの続きなので、虫嫌いの人は引き続き注意のこと

昨日のつづき)
シャワーを浴びたばかりなのに嫌な汗をかいて気持ち悪いわ、奴のことが気になって翌日までにやらなければいけないことに全然手が付かないわでえらいことになった。何とかやることを片付けて3時半ぐらいに寝る。

翌日午前中に起きる。気になってもう一度洋服ボックスやカラーボックスの裏、そして中まで捜索するが、奴はいない。生死不明というのが何とも気持ち悪い。死んでいてくれるのがいちばんいいのだが、洋服ボックスや本棚の中のような妙な所に死骸が潜り込んでいるのも困る。引っ越しの時まで動かさないような棚の裏でひっそりと死んでくれるのが最善なのだが、死骸自体はそこにあり続けるわけで、それを処分してもらうためには他の虫の力を借りなければいけないというジレンマ*1
昼に用事を済ませてきた後、ドラッグストアで安い小型のホイホイを買ってきた。どうせ安いしと7個分を組み立てて部屋のあちこちにセット。「本人」がかかれば万万歳、もしもチビがいた場合もこれで一網打尽にできる。でも内心では引っかからないでいてくれればよいのにと思っていた。

夜。夕食を食べた後、「トリビアの泉」を見ながら食器を洗っていた。ふと何げなく振り向くと。
窓際の壁に、まごう事なき奴がいた。
生きていたのか! やはりキンチョールぐらいでは死なないのか! あれから妙にカサコソと音がするような気がしていたがやはり奴がはい回っていたか! しかもあれだけ仕掛けたホイホイにまったく引っかからずのうのうと壁を歩いているとは!
しかし生きていたとあらばこれまた千載一遇のチャンス、何が何でも仕留めなければならない。近くにあるものをそっと遠ざけ、臨戦態勢に入る。

ひとまずキンチョールをスタンバイ。しかし、ゴキジェットぐらいの強力兵器でないと即死とはいかないのは明白。そこで、昨日やることそっちのけでネット検索して判明した、現時点での最強兵器を用意する。
台所洗剤。
実はその効果は初めて奴に出会ったときに実証済み*2。壁や床に洗剤をぶっかけるのは後片づけのことを考えると少々気が引けるが、そんなことは大事の前の小事。今は奴を仕留めることが先決だ。
片手に洗剤、片手に丸めた新聞紙を装備し、ゆっくりと奴に近づく。そしてそっと上から洗剤をかける!
む! 少量でも洗えるタイプの濃い洗剤の上、残り少なくなっていたこともあり、ピュっと勢いよく飛び出さない。それでもいくらかは引っかかったようで、床に落ちて部屋の隅の方へと逃げ、そこで動きを止める。
死んだのか? ここでとどめの一滴をかけずにキンチョールをかけてしまい、再びそこそこのスピードで逃げ出し、窓にかかっていたカーテンの裏側に逃げ込む。あわててカーテンをまくり上げると、窓の下のレール付近にいた。再び逃げ出されないようここを最終決戦にすべく、カーテンをまくり上げ、レール付近の荷物をどかして見通しをよくする。
そして再び洗剤の一撃! うまくかからない! 奴は窓をはい上がる形で逃げる! またも軽いパニックになった私はとにかく洗剤を連射! 垂れるばかりでなかなか前方に飛ばない!*3 窓は洗剤まみれ!
しかし、それでもいくらかはヒットしたらしく、ポトリとレールの上に落ちる。そのままゆっくりとレール上を部屋の隅の方へはって行く。ちょうどパソコンラックの陰で暗く、奥までは手が伸ばせない。
その時とっさの判断で、奴のいる側の窓を開けた。新聞で追い払うまでもなく、奴はヨタヨタと外へと逃げていく。暗がりの中で外に出たところを見計らって、ピシャリと窓を閉める!何とか最低限のことはできた。⋯⋯あ!後半のトリビアを見逃してしまったではないか!

そして今日。恐る恐る窓からベランダに出て、力尽きひっくり返っている奴の死骸を見つけた時、この戦いに勝利したことを知ったのだった。

戦いは完全に終わったわけではない。うかつに開けた玄関や窓から再度侵入してくる可能性もあるし、もしかしたら今回の奴はメスで卵を持ち込んだかもしれない。
わが家に今後奴が跋扈することのないよう、しばらく有事体制をとることにする。
⋯⋯といっても、棚の裏まで含めて徹底的に掃除をする、というだけの話だが。

*1:ふと思い出したのが、大学のサークルの合宿に行ったときのこと。合奏用の広い建物がある山の中の宿舎だったが、お約束通り夜ともなればいろんな虫が入ってくる。ある時建物の中を飛び回って女子を軽いパニックに陥れたアブを友達がスリッパでたたき落とした。床に落ちた死骸を放っておいたら、翌日には小さな蟻がその死骸に群がり、合宿が終わるころにはあらかた解体してしまっていた。自然の営みに感心した、ちょっとした「夏休みの昆虫観察」だった。

*2:そういえば奴に台所用洗剤が有効だということを知ったのは、牧人さんが奴との格闘を掲示板で実況中継したときのやりとりの中だったっけ。

*3:いま思うに、垂らすしかない台所洗剤ではなく、ボトルを押すとシャワー状に液が飛びだす風呂場用洗剤の方が良かったかもしれない。ただ、風呂場用洗剤は台所用洗剤に比べて界面活性剤の濃度が低いので、台所用洗剤ばりに秒殺できるかどうかは何とも言えない。というより、実験したくない。